ロボット製作を通じて科学を学ぶ教室-クレファスひたちなか校

2024年2月16日

最新の教育コラム

C-Wave : 全米トップ校が親に教える57のこと   星友啓    

C-wave                                       

全米トップ校が親に教える57のこと               星 友啓  SB新書         

スタンフォード式。なんだかグローバルな雰囲気が漂っています。スタンフォードオンラインハイスクールの校長は日本人。そしてこの学校、何とスタンフォード大学への進学率全米1位なんです。そんな星さんの教育方法気になりましたらちょっとお耳拝借。

 

子どもの脳の9割は5歳までに完成するという主張は、ごく基本的な認知能力に限定した話です。より高度な能力をサポートする脳の発達は5歳以降も続きます。そのため5歳までにやらなかったからダメだなどと諦めたり卑下する必要は全くありません。とはいえ生まれてから5歳までの時期が子供の脳の成長に最も大事な時期の一つであることは間違いない。この時期に子供の脳の発達をサポートするために最も必要なのが、ストレスをかけすぎないこと。極度のストレスは大人の脳にとっても悪影響を及ぼし集中力や記憶力の低下につながります。子供の脳にストレスを与える環境とは、身体的虐待はもちろんのこと、怒鳴りつけたり罰を与えることも過度なストレスを与えます。また、長期的な家庭の不仲や子供のニーズに答えずに無視続ける育児放棄は体罰と同レベルの悪影響となります。そのため強いストレスに子供がさらされてしまった時はすぐに子供の心をサポートしてその後、そのストレスが続かないようにしましょう。そうすることで脳への悪影響を最小限に抑えることが出来ます。

子どもの脳を育てる最もシンプルで最も効果的な方法とは、非常にシンプルな習慣ですが子供のサーブに親がリターンを返すことです。このやり取りが子供の認知能力やコミュニケーション能力の発達に欠かせなません。したがって親として第一に大切なのは、子供からのサーブに目を凝らしてしっかりリターンを返すことです。社会脳を育てれば頭が良くなります。サーブ&リターンで子供の社会性を自然に成長させることをサポートすることで子供の知的能力も高まります。勉強!勉強!と単一的なアピールではなく、様々な体験を通して心と体の能力も伸ばしていくことが脳を効率よく成長させるベストなサポートであり結果的に成績UPの近道になります。

脳が一番効率的に学べる瞬間とは、間違えた時です。子供が猫と遊ぶ→なでると猫が嬉しそうにじゃれつく→*予想:なでていれば猫は機嫌がいい→子供が猫のしっぽをつかんでしまった→急に猫がかみついてきた→*予想が外れた→しっぽに触らないように次は遊ぼう!脳の予測が外れた時に脳内でドーパミンの分泌量が増えニューロン回路が効果的にアップデートされます。日頃から子供が間違えた時に「間違えたから脳が学ぶ最高のチャンス到来!」と思えるようにサポートしましょう。

人間のやる気の根本にあるのは人とのつながり(関係性)、自分が何かできるという感覚(有能感)自分が決断したことを自分の意思に従ってやっているという感覚(自律性)この3大欲求が満たされると心が満たされます。幸せだなあ、気持ちいいなあと感じている脳のメカニズムは報酬系と呼ばれます。報酬系が活発化されているときドーパミンが分泌されます。

内発的やる気:何かをやること自体に動機付けられている

外発的やる気:何かをやることから発生する報酬や罰による動機づけ→ご褒美がやる気を奪う→徐々に取り除いていくやり方がある。  外発的やる気は内発的やる気を壊してしまいます

親の決めつけが子供を呪う。子供への声掛けの中で、親からの決めつけを子供に押し付けないこと。スタンフォード大学心理学教授栗クロードステイールらの研究「ステレオタイプの脅威」ステレオタイプとは人種・性別・年齢等に対する決めつけのこと。子供に対するレッテル貼りは子供の能力を決めて意識させることによって固定マインドセットが誘発されてしまう。「○○さん、数学向いてないから」「○○ちゃん、運動音痴だものね」「勉強ができないものね」勉強ができないといって子どもを育てれば本当にそうなってしまうと肝に銘じておきましょう。

絶対にやってはいけない最悪の声掛け子供が間違えた時。間違えた瞬間が学ぶための最大のチャンス!この時に「そんな簡単な問題、なんでできないの?」「本当にがっかり」「もう一回やってみて」

正解の声掛け=1・間違ったその瞬間にこそ脳が効率的に学べることを伝える

       2・チャレンジしたこと自体をほめる

       3・ネガティブな主観を表さず、間違いを客観的に説明する

       4・問題が子供の進度にあっているか考える

       5・やり直しの場合はやり方の方向性を伝える

  「難しかったね。でもよくchallengeしました。ここがこうなので、ああしなくてはいけないの。この点に注意して、こっちの問題をやってみたらどう?」

コントロール型の子育ては子供の体や心に多大なる悪影響につながるコントロール型:子供に「ああしろ」「こうしろ」と支配的なプレッシャーをかけて脅しやり時には力ずくで子供をコントロールすること。

そうなったときの子供の反応は2つ。

1・プレッシャーに抑え込まれながら我慢して従う「内面化」パターン→不安症・うつ病・摂食障害のリスクが高まる

2・親のコントロールを拒否する「外面化」パターン→感情コントロールが難しくなったり反社会的な行動につながる。   

この様にしつけ派の子育てをやりすぎると子どもの心や体、社会的リスクにつながってしまうことが最新の研究で明らかになってきている。

自律サポートの基本は共感・説明・自己決定。

 共感:子供が嫌がっているときはまず子供のやりたくないという気持ちに理解をしてあげる

 説明:子供が理解できるようになぜやるべきかを説明する。自分がやるべき理由を納得することは内発的やる気を引き出す第一歩。

 自己決定:同じことをやるにしても、やり方に行くつぃうか選択枠や自分で決められる機会を用意する

ef:宿題ならばいつやるか、どこでやるか、どの教科からやるか

 掃除ならば どの部屋をどの道具でやるか

 

そうは言っても子育てがつらい時もいっぱいありますよね。文末にはそういった親の状況に寄り添って解説してくれています。私も子育て中は疲れがありながら自分を置いて子供のため・家族のためと奮闘し、疲弊していく自分がいました。親のストレスが子供に与える影響って大きいそうです。今だから言えます、家族のためにいい母親・いい嫁になることを少し横において、自分のために時間を取って、自分にご褒美をしてあげてください。自分を癒すことが子供にもいい影響を与えるなら一石二鳥です!お子さんがかわいい時期は今だけです。中学生、高校生になったら子供は親の手の内から羽ばたいて自分の世界で活動する時間が多くなっていきます。だからこそ今、親という看板は一旦下ろして、自分を取り戻し、本来の自分で子供に接することも大事だと思います。ご興味がありましたら、ご本を手に取ってください。この本についてこちらからどうぞ

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